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「第4回とびしまの医療・介護を考える」イベントレポート

テーマ「最期まで住み慣れた地域で暮らすためにはどうすれば良いか」

2024年4月20日、大崎下島で「第4回とびしまの医療・介護を考える」イベントを行いました。この会には、地元の住民や市議会議員、自治体職員も含め40人以上が参加。20代から90代までの幅広い年齢層が集まり、医療・介護の問題についてアイデアを出し合う「アイデアソン」を実施しました。アイデアソンとは、各グループに分かれてアイデアを出し、そのアイデアを競い合うイベントです。

安芸灘地域の現状

安芸灘地域では、高齢者が多く、若者が少ないのが問題です。特に大崎下島(豊町)の高齢化率は69%と非常に高く、地域全体も66%です。人口は20年で半分に減少し、現在は約5000人です。多くの高齢者は配偶者が亡くなり、一人で暮らしています。

このため、地域の活力が低下し、若者の定住や新たな住民の呼び込みが必要です。また、自然災害のリスクが高いため、防災対策も強化する必要があります。これらの問題を解決するには、地域全体で協力し、少しずつ取り組むことが大切です。

今回の目標

  1. 現状課題について改めて認識することができる
  2. 課題解決に向けた話し合いから当事者意識を持てる
  3. 行動に移せ、具体案が導き出される

各グループのアイデア

グループ1「ひとり暮らしの不安を解決したい」 同点優勝

既存のスマートウォッチを活用したサービスは、体調不良の検知や定期訪問をしてくれるが、提供する人材が不足している。ひとり暮らしで不安を抱えている人や、体調不良時に地域に住んでいる元気なご近所さん、民生委員、離れて暮らす家族に連絡をする仕組みを地域に作る。

グループ3「ひとり暮らしの不安」 同点優勝

ひとり暮らしの限界点が他地域より低いため、スマートスピーカーやスマートウォッチなどのテクノロジーを活用し、ひとり暮らしの方がすぐに相談や対応をしてもらえるシステムを構築する。テクノロジーだけではなく、地域の通いの場を多く作り、体調や持病などを気軽に伝えられる環境を構築する。

グループ2「家族が帰省した時に泊るところがない」

離れて暮らす子どもが帰省した際に、実家以外に泊るところがない。地元でも実家以外の宿泊施設に泊まることで、普段できない話しや、話しにくい最期に向けての話しができる。何も活用されていない空き家が多く、ただ古びていくことがもったいなく感じてしまう。

グループ4「孤独、孤立、娯楽の不足」

①コロナ禍で中止になってしまったお祭りや、イベントを復活させる。伝統や歴史も大切だが、継続することも大切である。②地域の高齢者がいきいきと元気に暮らすために、「じぃじ・ばぁばカフェ」を作り役割や生きがいの創出をしていく。

グループ5「生活支援サービスの不足」

①店舗を持たない、訪問美容・理容の導入。島外で暮らしてる若い理容師や美容師が日替わりで島に訪問する仕組みを構築する。②移動のシェア。同じ方面に向かう人に声掛けを行うシステムを作る。③移動販売カー。自宅まで食材や生活用品を届けてくれる。

グループ6「地域の助け合いが少ない」

地域に一体型(生活・医療・介護)の場所を創る。ひとり暮らしや、健康のことで相談できずに悩んでいる方は一定数いるため、地域の方が専門職と話したり、その土地の伝統や郷土料理に触れる場を作ることで、人や地域の繋がり相互扶助ができる。

グループ7「交通の不便」

自家用車を活用した新交通システム。公共交通機関の減少に伴い、免許返納した方は買い物や通院に不便を感じている方が多い。マッチングサービスを作り同じ日に通院や買い物に行かれる人と乗合いを行う。

アンケート・参加者の声

さまざまな職種の方が集まっていただきました!

1番多かった課題は「医療」。2番目が「保健、介護、福祉」、3番目が「交通機関」

アンケートでは参加者の約9割が「このような話し合いの機会を作ることで、地域課題の解決に役立つと思う」と回答。

 
他にもたくさんのコメントが寄せられました!
  • さまざまな職種で地域の話ができたことは良かった。地域の方と一緒に考えることができて今後につながると思う。
  • 自分の周りのことを1番に考えてしまいがち。何か解決の方法はないかと思ってしまいました。
  • 医療・介護だけではなく様々な生活ニーズを話し合えた。
  • 地域との交流からもっと必要なものがみえてくる。
  • 住民意識の改革も大事だと思いました。
  • 行政にはない温かみと細やかな医療・介護サービスを期待しています。
  • 体調の検出をしていくことが、健康を支える考えに発展してほしい。

主催者の所感

「この地域はまだいける」と強く感じました!

このイベントには、医療や介護の職員だけでなく、地域住民、家族、市議会議員、市役所職員など、多様な職種と20代から90代までの幅広い世代の方々が集まりました。最初は不安もありましたが、2時間の会議はあっという間に終わり、地域の課題についてみんなで平等に意見を交わし合いました。

地域住民向けのイベントは減少傾向にありますが、今回のイベントを通じて住民の意識が少しでも良い方向へ変わることを期待しています。重要なのは、アイデアソンで出た意見をどう実現に移すかです。次の「第5回とびしまの医療・介護を考える」イベントまでにアイデアを形にできるよう努力します。

「とびしまの医療・介護を考える」について

私たちは、地域で長く住んでいる高齢者が自宅で安心して最期を迎えられるようにするために、このイベントを始めました。現在、訪問看護ステーションは年に5〜6件しか自宅での看取りに関われていません。地域全体で連携し、問題を解決する必要があると感じています。

今後さらに高齢化は進み、医療・介護職の人材不足が深刻な問題となります。この問題に対応するためにも、テクノロジーの活用が重要です。地域包括ケアシステムは理論上は良いものの、まだ十分に機能していません。このイベントを通じて、より良い医療・介護の連携を目指していきたいと思います。

訪問看護ステーションうらにわ管理者 吉田有宏

 

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